DIYで、ほぼ一人でカーポートとベランダの波板を張り替えました!
波板の張替えは、業者に依頼するとかなりの費用になるのでDIYで行いました。それなりに大変ですが、ベランダとカーポートの波板を新しくしました。海沿いで台風の風が強い地域ですが、DIYで交換した波板が飛んでしまうトラブルもなく過ごせています。
DIYで波板交換に挑戦する時に役立つグッズや、実際にやってみて「こうすればよかった」「これは良かった」と感じたことをご紹介します。
この記事は「カーポートとベランダの波板をDIYで張替えする方法」について書いています。
ベランダとカーポートの波板交換のビフォーアフター
先日、実家のカーポート(車庫)と2階のベランダの波板の張替えをしました。
もう両親も歳なので、実際のところGbun一人で作業しました。初めてのDIYでの波板張りです。
実家は海の近くにあり、台風の風が心配。波板が古くなると、風にあおられて飛ばされる可能性も出てきます。ということで、劣化が進んでいたカーポートを先に交換し、後日ベランダを張替えしました。
ほぼ一人で、初めてDIYでベランダとカーポートの波板を張り替えた。
準備をしっかりすれば、初めての作業でも波板の張替えは1人でもできました!初めて交換した波板のビフォーアフターをご紹介します。
波板張替えのビフォーアフター
張替え前の波板
張替えの波板は、変色して穴が開いてしまっています。さらに変形して反りかえっているところもありました。
張替え後の波板
交換後の波板は、ポリカーボネート製の波板なのですが透明度もあるのでキレイです。ポリカーボネート製の波板については後程詳しくご説明しています。
波板の交換の目安は?
- 変色して見栄えが悪くなった
- 波板に穴が開いてしまった
- 波板が劣化で変形してしまった
変色がひどくなったり、穴が空いたり、変形してきたら波板の交換を検討した方が良いと思います。
張替え前の波板の状態
古くなった波板は、変色して穴が開いているところもあります。ですので、実家は黒い車をこのカーポートに置いているのですが、雨漏りして車のボディーに雨染みができてました…。
古い波板はこんな色になっていますが、元はもっと透明だったんです。
脚立に上登って上から見ると、波板がいかに劣化しているか分かります。変形して所々浮いてしまっていて、これでは台風の風を受けて飛んでしまいそうです。
波板の種類と選び方|ポリカーボネート製がおすすめ
一番最初にしたのは波板選びでした。調べてみると、カーポートやベランダで使われる波板には、ポリカ波板以外にも、塩化ビニール製の塩ビ波板/ガラスネット入り波板などがあります。
そんな中、Gbunが選んだ波板は、丈夫で長期間安心して使えるタキロンのポリカーボネート製(ポリカ波板)です。
耐用年数や用途、見た目や信頼性で、タキロン製のポリカ波板を選びました。理由は、カーポートやベランダの波板交換は、頻繁にする作業ではないのでなるべく長持ちする波板にしたかったからです。
波板の材質と耐用年数を知ろう!
ポリカ波板は、耐用年数が7~10年とダントツで長いのでカーポートやベランダの波板に使うのにおすすめです。
お値段的には塩ビ波板の方が2割程度安いのですが、交換作業の負担を考えれば耐用年数の長いポリカ波板が良いと思います。
波板の材質 | 耐用年数 | カーポート・ベランダ用 |
ポリカ波板 | 7~10年 | ◎ |
ガラスネット入り波板 | 5~7年 | ○ |
塩ビ波板 | 2~3年 | ○ |
ポリカ波板の特徴
- 耐衝撃性に優れ、2kgのナス型鐘を10mの高さから落としても割れません(JIS K5702)
- 耐熱、耐寒性に優れ、-40~120℃の広い範囲で使用できます
- 防火地域、準防火地域、法22条区域における屋根用途に使用できます
- 紫外線カット
なんと、2Kgの重りを10mの高さから落としても割れない強さ!台風の時など風か強い日に、瓦なんかが飛んできても安心ですね。
それに燃えにくいので万が一の火災の時も、ほんの少し安心です。
紫外線カットなので、車や洗濯物が日焼けしてしまうのを防止してくれます。ちなみに、太陽光は通すので、ベランダの洗濯物の乾きは良いです。
参考までに、タキロン製のポリカ波板の色はブロンズ(810)を選びました。
波板は意外と重いし大きな物なので、作業日までに届くようにネットで注文しました。
波板のサイズと規格を確認しておく
新しい波板はタキロンのポリカ波板を使うぞ!と決めたあと、波板には規格があることを知りました。
波板の規格は、長さと波のピッチの幅によって決まっています。
波板のサイズ(長さ)は尺を使う!
初めて知ったのですが、波板は『cm』で売っているのではなく、ほとんどが尺で売っています。
ベランダは4尺だったのですが、4尺の波板は売っていなかったので8尺の波板を半分にカットして使いました。波板切狭を使えば、楽にキレイにカットできるので波板の加工は意外と簡単ですよ。
3尺=91cm
4尺=121cm
5尺=151.5cm
6尺=182cm
7尺=212cm
8尺=242cm
9尺=273cm
10尺=303cm
最初は『尺』というのが分からなくて、『cm』で探していたのですが、波板は尺で検索するとたくさんヒットします。
波板の長さ(大きさ)の規格は『尺(しゃく)』です。
波板の形状による種類の違い
波板には、波の形状による規格があり、一般家庭のカーポートやベランダの波板は、鉄板小波という種類です。
カーポートやベランダでよく使われる波板の規格:鉄板小波
波板の必要枚数の計算方法
必要な波板は、今使っている枚数を数えるのが一番確実で簡単です。もし、すでに古い廃棄してしまっていた場合は、計算式で波板の必要枚数が分かります。
必要枚数=(波板を設置する幅mmー80mm)÷ 575mm
例えば、4mの屋根に波板を取り付けたい場合は、4000㎜-80÷575=6.817…となるので、7枚必要になります。波板は重ねる部分があるので、その分を差し引いて計算します。
波板のとめ具(フック)の種類には注意!
波板のほかに新調したのが、波板をとめるステンレスワンタッチフックです。
ポリカーボネートの波板は10年は持ちそうなので、今後10年は交換せずに済ませたいので波板を固定するピンもすべて新品に交換するのが良いと思います。ただし、波板を止める金具の部分は、今使っているものを確認してから購入しないと失敗します。
波板を止める留め具は、長さも色々ありますしネジ式のモノ、さらに引っ掛ける部分が違うものもあるので注意が必要です。
カーポートやベランダでよく使われるフックの種類
よく使われているフックの種類
カーポートやベランダの波板によく使われているフックには、ステンレスワンタッチフック、ワンタッチプラフック、フックボルトがあります。
波板の固定するフックは土台によって色んな種類があるので、今使っている物と同じフックを選ぶと安心です。
波板の固定フックの長さに注意
波板の固定するフックの長さには注意が必要です。
画像のLの部分の長さですが、22mmのものと25mmのものが波板の固定ではよく使われています。
実家のカーポートとベランダは同じ規格で25mmのステンレスワンタッチフック式でした。プラスドライバーを使って装着するタイプです。
カーポートとベランダを合わせて、200個購入しました。
波板に穴をあける道具
波板をピンでとめるためには、穴をあける必要があります。
波板キリという手作業で穴をあける道具もありますが、穴をあける箇所が多いので電動ドリルと波板専用の六角キリを使う方が手早く楽です。
電気ドライバードリル
シンコー 電気ドライバードリルは、DIY用の手持ちのドリルです。これに、あとで説明するの六角波板キリを取り付けて波板に数百の穴を開けました。
この電動ドリルは、普段DIYの木工に使用していますが、安いのにパワフルでとても便利です。ただ、充電式でないので延長コードを作業しているところまで引っ張って穴あけをしました。
延長コードは取り回しが不便でしたが、良い点もあって、安物の充電式のドリルだと作業途中でバッテリーが切れる場合もありますが、コードなのでその心配なく1日使えました。
コードが届かなかったりコードが邪魔な場合は、ブラックアンドデッカー コードレスドリルドライバーなどがパワーがあり程よい重さで便利です。電動ドリルは、パワーがなかったり軽すぎると穴をあけにくいので、その点に注意して選んでください。
18Vのパワーがあるのに価格は安いので、DIYで人気のブランドです。さらに見た目がカッコいい!
スターエム 六角波板キリ
六角波板キリはステンレスフックを取り付けるための穴あけの道具で、電気ドリルに取りつけて使います。
電気ドリルと六角波板キリがなければ、カーポートとベランダを一人で張り替えるのは無理でした。
普通のドリルの刃でも波板に穴が開くか試しましたが、波板の上で滑ったりドリルの刃が抜きにくかったりと、キレイに穴が開きません。
さすが、波板専用のキリは違います。キレイに穴が開くし、力も必要なく、作業の時間が短くて済みます。しかも数百円です!
フックの取り付ける数が多い場合、手作業での穴あけはとても大変なので、ドリルと六角軸波板キリを使い穴あけすることをおすすめします。
あと、作業用手袋は必須でした。
波板やカーポートやベランダの骨組み(バリ)で手を切らないためにも用意した方が良いです。軍手よりも作業用手袋の方が滑りませんし、細かい作業ができます。
波板を切るには?波板切狭が超便利!
波板を切る必要があるのなら、専用のハサミを用意した方が良いです。
半信半疑で波板切狭も購入しました。が!!あるのとないのとでは、雲泥の差!!あるととても便利です!!
カーポートには必要なかったのですが、ベランダの屋根はちょうどサイズが4尺でしたが、4尺のポリカーボネートの波板が売っていなかったため、8尺の波板を購入して半分に切って利用しました。この波板切狭、メチャクチャ楽に波板がまっすぐカットできます!!
9枚波板をカットしたのですが本当に楽でした。力も必要なく、作業時間もかなり短くて済みます。
波板のカットの半分は、母親が行ってくれました。それくらい楽です。
カーポートとベランダの波板をDIYで張替えする方法
カーポートとベランダの波板の張替え作業の方法をご紹介します。
カーポートとベランダの波板張替えは、一人で作業して2日かかりました。実働としては7時間くらいなので、頑張れば1日で作業できると思います。
波板張替えの手順
おおまかな波板張替えの作業の手順です。
- 古い波板をすべて撤去する
- 新しい波板を1枚ずつ並べる
- セットした波板に電動ドリルで穴をあける
- 波板の穴からピンを差し込み固定する
- ②~④を繰り返し行う
古い波板を撤去は意外と大変
まずは古い波板を全部撤去します。
以前の波板にはガラス繊維が入っていて、割れるとその繊維が舞うんです。明らかに体に悪そうなので、マスクをして作業をしました。
カーポートの上に登って作業できればスムーズで簡単ですが、人が登ると壊れそうだったので、脚立と軽トラの荷台を駆使して作業しました。
波板を止めてあるピンを取るのが大変。かなり力を込めないと取れませんでした。波板が劣化で硬化していて、重ねて2重になっている部分が特に固い!
ピンの外し方は、ドライバーでグッと押し込んで回すのですが、波板が硬化しているので押し込む力がめちゃめちゃ必要でした。
波板を全部外すと、カーポートが骨組みだけになります。
カーポートからはずした波板です。かなり劣化しています。
12枚の波板が使われていました。
波板を重ねる幅はどれくらい?
古い波板が撤去できれば、新しい波板を張っていきます。
波板の重ねる部分は2.5山以上と推奨されています。この点を守って順番に重ねていきます。
波板の重ねる部分は、2.5山以上です。
波板の穴あけの間隔とピン止めの間隔は?
波板の穴をあけてステンレスワンタッチフックで止める間隔は、波板の端の部分と中央の部分で変わります。
波板の端っこ:3山間隔
波板の中央部分:6山間隔
波板の端の部分
波板の中央の部分
ただ、実家は海沿いの高台にあるので、風が強いためピッチは狭めで重ねる部分も多くしました。
台風通過地域や海岸沿いなどの強風地域では中間部においても、端末部と同じピッチで止め付けてください。
- 波板の山の部分に穴をあける
- 穴はフックより2mm程度大きくする
波板の山の部分に穴を開けなければ、土台にステンレスワンタッチフックが引っかからないので注意してください。また、穴の大きさがフックと同じだと、フックを波板に通すときに苦労するので2mm程度大きな穴にします。
六角波板キリを使えば、5.5もしくは6.5mmの穴が開けられるので問題ありません。
脚立や軽トラの荷台を利用して、一つずつ端っこから波板を並べて、電動ドリルで穴を開けて、ステンレスのピンを入れて、プラスドライバーで押しながら回して固定。
2階から見た完成形がコチラ!!かなりキレイになりました!
カーポートとベランダ波板張替えの違い
作業はカーポートと同じです。
ただ、ベランダは2階にあるので、落ちないようにプチ命がけでした。作業自体はカーポートよりずいぶん楽です。
最後の1枚以外は、ベランダに脚立を置いて隙間から上半身を波板の上に出して作業しました。最後の1枚はハシゴを2階まで伸ばして、必死に作業しました。
カーポートの8尺の波板を波板切狭で半分にカットして使いました。長さが半分(4尺)なので、カーポートよりは短時間でできました。
カーポートで練習もできていたので、夕方までには終わりましたし疲れもそれほどありませんでした。
実家は内装をリフォーム工事したし、外壁も直しているので、波板を張り替えたこともあって見栄えが良くなりました。
親孝行もできて良かったです。
波板をDIYで張替えする方法 まとめ
この記事では「波板張替え|カーポートとベランダの波板をDIYで張替えする方法」について書きました。
はじめて一人で波板の張替えをしましたが、準備さえしっかりしておけばできるものだと感じました。
かかった費用は、カーポートとベランダ併せて4万円弱で、業者に依頼するとケタが一桁違ってしまうのでかなり安く済ませられました!
波板と言っても品質はピンキリで安いのはいくらでもあるのですが、風が強い地域なので一級品であるタキロンシーアイのポリカを使用しています。
波板の購入はセンチメートルで検索するのではなく、尺で検索するとたくさんの波板がヒットします。注意点は、波板を止めてあるピンにも種類があるので、1個取り外してから同じものを購入るのがミスがなくて良いと思います。
あと、住んでいる場所にもよると思うのですが、うちの近所のホームセンターには波板のピンや波板など在庫が少ししかなかったので、事前にインターネットで買いそろえておく方が作業がスムーズにできると思います。
メッセージをどうぞ!